飯田譲治・梓河人「盗作」上2006年11月09日 04:23

2006年 月 日(読み終えた日にち)星 つ(全5つ中)

続けて飯田譲治・梓河人コンビの作品を読んでみたのだけど、いか〜ん、コレは二人のダメな面がモロに出ちゃってる感じがする。軽い文章が軽快じゃなくって軽薄に響いてしまう。 ついでに主人公の高校生の女の子がある日いきなり創作の嵐に襲われて(天啓と言うのかも)すばらしい絵画を仕上げると言う所からお話が始まるのだけど、いくらすっごいインスピレーション湧いたって技術のない奴にそんな凄い絵は絶対描けないぞ! もう、ここから嘘くさい。 人物描写もなんか軽くてうんざりする(--;)

飯田譲治・梓河人「アナン」下2006年10月28日 03:11

2006年10月31日(読み終えた日にち)星10つ(全5つ)

アナンは小学生になります。 モザイクの才能が開花します。 今度はキンゾウと言うハスキー犬が登場しますが、アナンが駆けつけた時には一歩遅く、保健所の手術台の上でアナンに見とられて天に召されます。 ああ〜こう言うシチュエーション辛過ぎ(T_T) でも、狙った感じがしない所がいいのですが。 これがわざわざ泣かせるためだけだったら許さんでぇ(--;)小説だって

後半はもうほとんど泣きながら読んでいました。 出来過ぎなストーリーなんですけど、嫌味さは感じないです、素直に読むべきお話だから。

久しぶりにいい本に巡りあいました。 今月は京極さんのと2冊もすばらしい本に巡り会えてしあわせです。 これだから読書はやめられない。

飯田譲治・梓河人「アナン」上2006年10月28日 03:10

2006年10月28日(読み終えた日にち)星10つ(全5つ中)

久しぶりに読みながら涙が出ました。 記憶喪失のホームレスの主人公の流がゴミ袋に入れて捨てられてた赤ん坊を拾います。 (見つけたのは一緒にいた猫のバケツですが) 赤ん坊のお尻に張り付いていた新聞紙にちょうどアナン事務総長の顔が載っていたのでこの子はアナンと命名されます。

最初はとまどっていた主人公の流も、段々とこの子がかけがえのない大切な存在になって行くのです。 無感動で無責任で人間やめてた流の回りのホームレスの人達もこの子を思う気持ちの中でじょじょに人間性を思い出し心を開いて行きます。 必死で赤ん坊を助ける流がそのうち赤ん坊に逆に救われて行きます。 そしてこの子は人の苦しみを吸い取る不思議な癒しの力を持つ子だったのです。 でも、途中、アナンの代わりに猫のバケツが殺される所はとっても嫌っ!(T_T)

悲しくはかない愛の物語ですわ。 スピリチュアル・ファンタジーと言うのだそうです。 アナザヘブンの作者なんだけど、この小説にはその軽い語り口や構成が上手く生かされてると思いました。 猫のバケツの立場から書かれた「ぼくとアナン」と言う本もあるのだけど、どっこも在庫切れで手に入りません(--;)読んでみたいなぁ